9月5日(月)、公認会計士会館において、ADIC主催のセミナー”AuDics利用法人に聴く「監査調書電子化の勘どころ」”を開催しました。前回に続いて、今回は後半のセッションについてご報告します。
後半は、現在、導入が進行している二つの法人、四谷監査法人様と監査法人日本橋事務所様に、AuDicsの導入を決めるに至った背景や法人内の意思決定上のポイントなどを聞いてみました。
*以下、四谷監査法人様を(四谷)、監査法人日本橋事務所様(日本橋)と表記いたします。
クライアント数が増加するに伴い、監査業務の効率化が必須でした。コロナ禍の情勢をきっかけにリモート対応と合わさって検討しました。監査の品質管理上も紙調書での運用には限界があると感じていました。
過去にグローバルで提携しているファームからCasewareを紹介されたことがきっかけです。当時はメニューが英語表示であることへの苦手意識により頓挫しましたが、その後も検討をしていました。コロナ禍で電子化を進めることの必要性が増したこともあります。
協会のITコミュニティで紹介してもらったのをきっかけに話が進みました。小規模の事務所であるがゆえに、他に比較する選択肢もなかったというのもあります。
協会のITコミュニティに参加したのがきっかけでした。中小監査法人のためのサービスであったことも大きな理由です。
電子化の動向と必要性をトップに話をする中、トップダウンで事務所内に展開をしました。クライアントによって業務の進め方にも違いがあるので、電子化にあたり、監査チームをシャッフルするなどお互いの理解を深めるようにしました。
電子化にあたって、プロジェクトを編成し、段階的に移行を進めてきました。例えば、調書の体系や様式を電子化にフィットするよう見直しをしました。電子化の移行スケジュールを作成して、事務所内に周知し、Teams等のコミュニケーションToolの導入も進めました。
基本姿勢としては一斉移行で進めています。
上場企業で一社、会社法で一社、その他の企業は段階的に進める予定です。
毎週の定例ミーティングは正直大変でしたが、完成が近づいてくるとやりがいを感じるようにもなりました。
毎週のミーティングはやはり大変でした。プロジェクトに専属で1名をあてました。今後の展開作業は事務方にも動いてもらう予定です。
いかがでしょうか。
電子化のアプローチは事務所の組織風土や文化によって違うかもしれませんが、監査品質の向上と関連付けて、事務所全体で取り組んだことがよくわかりました。
ADICでは、中小監査法人がデジタル化を推進するためのプラットフォームを、高いセキュリティと投資コストの低減を両立させた形で提供しています。