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ADICの設立背景

AI技術、ビッグデータの活用といった先端テクノロジーの進歩は目覚ましく、企業を取り巻く環境は急速に変化しています。また、中堅上場企業が占める割合が高いという日本の証券市場の特性を踏まえれば、企業の選択肢として中小監査法人市場のさらなる活性化が求められています。
ITインフラの観点でこれらの影響をとらえると、例えば、次のような要請が導かれます。

• 中堅上場企業監査やIPO監査の担い手として相応しい経営基盤に関する要求水準の高まり(ガバナンス・人材・DX)
• 社会問題としてのサイバーセキュリティに関する急速なリスクの高まりと、これに対応したセキュリティ要件の厳格化

このように、企業環境とともに監査法人を取り巻く環境もますます高度化、複雑化していく中で、中小監査法人がこのような変化に対してキャッチアップし、時代に即したITインフラを整備運用することが求められています。さらに、先端テクノロジーの監査への活用についても前向きな姿勢で取り組む必要性が高まっています。

一方で、中小監査法人にとって必要なITインフラ構築のための投資コストは高騰し、個別事務所の単独投資による対応のハードルが高くなっている(重大な経営課題となっている)のも現実です。

今般、複数の監査法人による共同体として、電子監査調書システムを含む共通のITプラットフォームを構築運用することにより、高いセキュリティ要件のクリアと投資コストの低減を両立させた形で実現し、中小監査法人が直面する課題解決を推進するために、合弁企業ADICを設立しました。

ADICは、中小監査法人が資本・人的リソース・ノウハウ・知的財産等を共有し、電子監査調書システムの利用を含むデジタル化と監査業務の品質向上・効率化を橋渡しすることを通じて、社会的使命を果たそうとしている中小監査法人のネットワークの構築を目指します。

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